
東京 蒲田やきとり
「焼き鳥は、やはり2本だった」
去年、私は婚活パーティーに三十回参加した。
鳥貴族蒲田東口店
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地元の名店で生まれた思い出を、ショートストーリーで共有しよう

去年、私は婚活パーティーに三十回参加した。

あの夏の日比谷は、いつもクリームの甘い匂いがしていた。

石川町駅の改札を出た瞬間、空気の匂いが違うと彼女は思った。

神楽坂の路地裏、新しい「神楽坂 茶寮 本店」の暖簾をくぐると、外の喧騒が嘘のように消えた。 美咲は少し緊張していた。今日は、疎遠になっていた大学時代の友人、陽子と数年ぶりに会う約束をしていたからだ。 ...

横浜の海風がかすかに混じる、磯子区岡村。坂道の多いこの街の片隅に、昭和の面影をそのまま残した町中華「栄来軒」があります。かつて90歳の老い船頭が守り抜いたその厨房には今、新しい、けれどどこか懐かしい風...

坂道は、思っていたよりも長かった。

成瀬駅の改札を出て南口へ向かう。時刻は21時を過ぎていた。今日の商談はタフだった。神経をすり減らし、体は鉛のように重い。空腹が限界を訴えかけていたその時、駅前のビルの1階から、炭火で肉が焦げる香ばしい...

学生だった頃、 俺たちのたまり場は、ダイクマの前のケンタッキーだった。

金曜日の午後6時。美咲は淀屋橋の雑居ビルの階段を、鉛のような足取りで降りていた。 今日のプレゼン、完全に失敗した。 上司の前で頭が真っ白になって、クライアントへの提案資料の数字を2箇所も読み間違えた。...

五月晴れの空が広がる東京、九段下。 新緑が眩しい靖國神社の参道を、健太の手を引いて歩く。 「お父さん、お腹すいたよー」 小学4年生になった健太が、少し拗ねたような声を上げた。無理もない。今日は朝から歴...