群馬 伊香保パン屋
地球屋パン工房 ── フーテンと窯の歌
十二月の榛東村。榛名山の稜線が灰色の空に沈み、赤城おろしが枯れ葉を巻き上げる季節。
地球屋 パン工房
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地元の名店で生まれた思い出を、ショートストーリーで共有しよう
十二月の榛東村。榛名山の稜線が灰色の空に沈み、赤城おろしが枯れ葉を巻き上げる季節。
銭洗弁財天宇賀福神社の薄暗い洞窟を抜けると、四月の陽射しが眩しかった。

桜の便りがテレビの隅で流れていた三月の末。

大学の卒業式を数日後に控えた冬の朝。 まだ夜が完全に明けきらない時間、僕と浩太はバイクで相模原の山の方へ向かっていた。

連日の残業が続き、今日子の心身はすっかりすり減っていた。

池尻大橋駅の改札を出て、商店街を抜ける。

午前中のオフィスは、いつも通り慌ただしかった。

連日の修正依頼と迫る納期。パソコンの画面から目を離すと、カレンダーはすでに週末を迎えていた。

去年、私は婚活パーティーに三十回参加した。

あの夏の日比谷は、いつもクリームの甘い匂いがしていた。